こんにちは。アップリメイクの齋藤直樹です。
白とグレー、ベージュとブラウンなど、外壁に使いたい二色が決まっても、どこで塗り分けるかを考え始めると迷いますよね。
私は、色見本を増やす前に、家の写真に写る角、ベランダ、窓の並びを見ていただきたいと思っています。
同じ二色でも、建物の形に沿って配置するか、平らな壁の途中で分けるかによって、完成後の納得感が変わるからです。
この記事では、ツートンの組み合わせ例と塗り分け方を中心に、屋根や付帯部との合わせ方、ダブルトーンとの違い、色決めの確認手順まで具体的にお話しします。
好きな色を二つ選んで終わりにせず、毎日帰ってきたときにうれしくなる外観を一緒に考えましょう。
記事のポイント
- 建物の凹凸や階の境界を生かす二色の分け方
- 白・グレー・ブラウンなどの組み合わせ例
- 屋根や雨樋を含めて色数をまとめる考え方
- 大判見本と塗り分け図で失敗を減らす手順
色より先に塗り分け方を決める
ツートンの計画では、「何色にするか」と「どこに塗るか」を分けて考えると、比較するべき点が見えてきます。
最初に確認したいのは、あなたの家にどのような面の切り替わりがあるかです。
建物の形に二色の境界を合わせる
外壁塗装のツートンは、二色を建物の別々の面や範囲へ配置する方法です。
二色塗りやバイカラーという言葉で紹介されることもありますが、名称より塗る範囲の図を見た方が話は早いでしょう。
たとえば玄関が奥へ入った家なら、その奥まった壁を一色にし、手前の大きな壁をもう一色にする案が考えられます。
ベランダが前へ張り出している家では、その出っ張りをひとまとまりの面として扱う方法も候補です。
逆に、窓のすぐ横で理由なく色を切り替えると、なぜそこで境界ができたのかが分かりにくくなるかもしれません。
塗り分け線を引く場所には、建物側の理由を持たせること。
これは決まった正解を押しつける話ではなく、完成後に色だけが独り歩きしないための考え方です。
正面写真へ線を引いたら、斜めから撮った写真でも、その線が自然に続いているか確かめてみてください。
写真は、白とダークグレーで外壁を塗り分けた住宅です。
正面の窓まわりを含む濃色の面と、ベランダを囲む明るい面が、建物の出入りに沿って配置されている様子を見ていただけます。
この配色を参考にするときは、色名だけを覚えるのではなく、窓の位置、壁の折れ曲がり、玄関との関係まで一緒に観察しましょう。
写真の色を画面から拾っても、使用塗料の正式な色番号にはなりません。
あなたの家に取り入れるなら、似た印象をつくる候補色を実物の見本で確かめる手順が必要です。
二色だけで家全体を数えない
外壁を二色にしても、家全体が二色でできあがるわけではありません。
屋根、窓枠、玄関ドア、雨樋、門扉など、変更しない色も視界に入ってきます。
そこで私は、外壁の二色を中心に、ほかの部材を近い色の仲間へまとめ、全体を三つ程度の色のまとまりとして考えるようおすすめしています。
三色は厳密な制限ではなく、選択肢を広げすぎないための出発点です。
木目の玄関や銀色の窓枠まで無理に塗りつぶして、数字を合わせる必要はありません。
既存の部材が多色なら、外壁は明るさの違いを控えめにした二色にすると、比較しやすい案になるでしょう。
「二色にすればおしゃれになる」というより、二色にする理由があると外観がまとまりやすいんですね。
私は最初に、建物のどこを見せたいかを一緒に考えたいです。
建物に合わせた二色の分け方
上下、縦、ベランダなど、塗り分け方にはいくつかの型があります。
どれが上というものではないので、あなたの家の窓や外壁の形を当てはめながら読み進めてください。
上下で分けるツートン
一階と二階を目安に上下で色を分ける案は、建物を横方向のまとまりとして見せたいときに検討できます。
下側に濃色を置けば落ち着きのある印象を狙いやすく、上側を濃色にする案では見慣れた配色とは違う雰囲気を比較できるでしょう。
ただし、同じ一階部分でも、吹き抜けの窓や階段室の窓が途中にあると、単純な水平線では窓との関係が不自然になる場合があります。
床の高さをそのまま外壁の塗り分け位置にするのではなく、外から見える境界がどこにあるかを確かめたいところです。
玄関ポーチの屋根、胴差し、外壁材の張り替わる位置などが、その判断材料になります。
道路から家の一階が塀や車で隠れやすいなら、二階に見える色が印象の大部分を担うことも忘れないでください。
図面の面積と、実際に見える色の割合は別に考えましょう。
幕板の有無を先に確認する
上下の間に幕板がある場合は、その部材を境界として扱う案を比較できます。
幕板まで第三の目立つ色にすると線が主役になるので、外壁のどちらかに寄せる案と、屋根や窓枠に寄せる案を並べるとよいでしょう。
幕板がない家で帯を新設するなら、単に色を塗り分ける工事とは内容が変わります。
意匠のための部材追加と塗装の費用は、別々の項目で確認してください。
縦の面で分けるツートン
縦に塗り分けたいときは、階段室や玄関上の壁など、上下につながる形を探してみましょう。
窓が縦に並ぶ部分をひとまとまりにすると、窓と外壁の関係を説明しやすい案です。
反対に、一本の細い色帯をつくるためだけに、窓の途中や凹凸のない面で何度も色を切り替える計画は慎重に比較したいと思います。
色帯が細すぎると、遠くからは雨樋や配管のような線に見えることもあるためです。
正面からの見え方だけでなく、道路を歩きながら斜めに家を見る距離でも確認してください。
角を回った先で色を終えるのか、側面まで同じ色を続けるのかも、打ち合わせで決めておきましょう。
この一手間が、正面だけ別のデザインに見える違和感を減らす助けになります。
ベランダだけ色を変える方法
ベランダだけ外壁と違う色にする方法は、大きく印象を変えすぎず、建物の出っ張りをアクセントにしたい場合の候補です。
ただし、「ベランダ」という一言だけでは、正面の腰壁、側面、内側、下側の天井まで含むのかが分かりません。
たとえば正面と側面を同色にすれば箱の形を見せる案になり、正面だけ変えれば色を使う面積を抑える案として比較できます。
手すりが開放的なタイプでは、塗装する壁より手すりの色が目立つかもしれません。
外壁のアクセント色を決める前に、手すりをそのまま残すのかも確認しておきたいですね。
ベランダの内側や下側は影に入りやすい場所なので、正面と同じ色でも同じ明るさには見えない場合があります。
特に奥行きのあるベランダでは、明るい色を残す範囲も一緒に比べてください。
こちらの完成外観では、ベランダの腰壁、手すり、柱状に見える壁、窓まわりを分けて観察できます。
特定のツートン色番号を紹介する写真ではなく、塗り分け範囲を考える際に建物の形を見るための例です。
家の形が似ている写真を見つけたら、「この部分を変えたい」と位置を示すと、色名だけで話すより伝わりやすくなります。
玄関まわりを小さなアクセントに
外壁全体を二分することに抵抗があるなら、玄関の奥まった面など、限られた場所に二色目を使う案もあります。
家へ近づいたときに変化を感じる配色にしたいのか、遠くからも分かる変化が欲しいのかで、適した面積は違うでしょう。
玄関ドアが木目なら、その木目をアクセントとして残し、外壁の二色目を控えめにする考え方も自然です。
ドア、ポスト、インターホンが集まる場所へ、さらに別系統の色を重ねる前に、主役を一つ選んでください。
小さな範囲の色替えでも、既存のタイルや石材を塗装できるとは限りません。
色を変えたい場所と、実際に塗装することが適切な場所を、診断時に照合しておきましょう。
二色の組み合わせを比較する
ここからは配色の方向を選ぶための比較例です。
採用数のランキングではなく、あなたが求める雰囲気を言葉にするための候補として使ってください。
| 組み合わせの候補 | 狙いたい雰囲気 | 一緒に確認する部材 |
|---|---|---|
| 白系+ダークグレー | 明暗をはっきり分ける | 窓枠・屋根・軒天 |
| ライトグレー+チャコール | 同系色で濃淡をつける | 玄関ドア・手すり |
| ベージュ+ブラウン | 温かみを合わせる | 木目・屋根・門扉 |
| グレージュ+濃いブラウン | 彩りを抑えて落ち着かせる | サッシの色・外構 |
| 白系+ネイビー | 明るい面と深い色を対比する | 屋根・雨樋の色 |
| アイボリー+くすんだグリーン | 柔らかな個性を加える | 植栽・木部・近隣の外観 |
白とグレーで濃淡をつくる
白とダークグレーを組み合わせるなら、どちらの面を大きくするかから比べてみましょう。
白い面を主体にした案と、濃い面を主体にした案では、同じ二色でも見る人が受け取る印象はかなり異なります。
窓枠が黒系の場合、濃い外壁では窓枠がなじみ、明るい壁では窓の形を見せる案として比較できるでしょう。
グレーにも青みを感じるもの、黄みを感じるものがあるので、単に「白とグレー」で発注を終わらせないことが大切です。
手持ちの白い紙を基準にせず、実際の候補塗料の見本同士を隣へ並べてください。
近い色味でまとめたいのか、あえて冷たさと温かさを対比したいのか、家族で説明できると候補を絞りやすくなります。
迷ったら、明暗差を大きくした案と抑えた案の二つを残しておく方法がおすすめです。
ベージュとブラウンを合わせる
ブラウン系のツートンは、玄関ドアや既存の屋根に茶系の色がある家で、比較の出発点にしやすい組み合わせです。
ただ、赤みのある茶色と黄みのあるベージュを組み合わせると、思っていたより華やかに感じる可能性もあります。
落ち着いた仕上がりを望むなら、候補に灰色みのあるベージュを加え、赤みを感じる茶色との違いを見てみましょう。
逆に、温かみを残したいのに全体を灰色寄りへそろえると、好みから離れるかもしれません。
「落ち着く」と「暗い」は同じ意味ではないので、明るさと色味を別々に話してみてください。
木目のドアには模様や濃淡があるため、一番濃い部分だけを外壁色に合わせると、想定以上に濃色の面積が増えることがあります。
ドア全体と壁全体を離れて見ることも忘れないでおきたいですね。
ネイビーなどを二色目に使う
ネイビーやくすんだグリーンを取り入れたいときは、全面に使う案だけでなく、小さなアクセント面に使う案も比較できます。
たとえば明るい外壁を基本にして、玄関の奥まった面へネイビーを置くなら、帰宅時の印象を変える計画です。
ベランダの大きな腰壁へ使う案では、道路から見える色の割合を確認してください。
鮮やかさを増やすほどよいという考え方ではなく、屋根や周囲の家の色と並べたときに、自分が落ち着くかを基準にしましょう。
青い外壁に黒い屋根を合わせる場合も、二つの色がどの程度違って見えるかは実物で比べたいところです。
小さな画像で同じ濃色に見えたものが、外では青みと黒みの差として感じられる場合があります。
近い色で控えめに塗り分ける
ツートンは、遠くからくっきり境界が分かる組み合わせだけではありません。
薄いグレーと少し濃いグレーのように、近い色の濃淡で建物の形を見せる案も選択肢です。
外壁の模様や窓の配置を主役にしたい家では、色の変化を控えることで比較しやすくなるでしょう。
ただし、二色の違いを楽しみにしている場合には、完成後に「ほとんど同じに見える」と感じる可能性もあります。
候補の見本を離して見るだけでなく、実際の境界と同じように隣り合わせて確認してください。
境界を見せるための二色なのか、さりげなく面を分ける二色なのかを、先に共有しておきましょう。
配色の比率を数字に合わせるために、建物の自然な境界を動かす必要はありません。
面積のバランスは、候補を比べる道具として使い、窓やベランダを無視した線引きの理由にはしないでください。
屋根と付帯部まで色をつなぐ
外壁の配色案がまとまったら、家全体を写した写真へ戻りましょう。
二色の外壁を気持ちよく見せるためには、残る部材の色も含めた確認が欠かせません。
屋根と窓枠は変更の可否から考える
屋根を今回塗装しないなら、今の屋根色を前提に外壁を選びます。
塗り替える計画がある場合でも、屋根材と施工内容によって選べる仕上げは異なるため、外壁色だけを先に確定させない方が進めやすいでしょう。
窓枠についても、外壁と一緒に好きな色へ変更できる部材として扱わないことが大切です。
素材、表面処理、動く部分、施工範囲などを確かめずに塗装へ含めると、配色以外の問題を抱えかねません。
私は、変えない窓枠と玄関ドアを先に写真へ書き込み、その横に外壁の候補色を置く方法をおすすめしています。
いまある色を邪魔者にするより、配色の基準として使った方が、現実的な案を比べられるからです。
雨樋をなじませるか見せるか
縦樋や横樋は細い部材ですが、家の輪郭や壁の中央を通ることがあります。
二色の外壁を横切る樋なら、片側の壁に合わせる案と、屋根や窓枠に合わせて一本の線として見せる案を比較してみてください。
どちらかの面だけで決めると、もう一方の面で樋の色が予想以上に目立つかもしれません。
外壁と近い茶系で合わせた次の写真は、樋の位置と色の関係を見るための例です。
壁と樋が近い色の仲間でも、形の違いや光の当たり方によって、樋の輪郭は残ります。
「同じ色なら完全に消える」と考えるのではなく、配管の線をどこまで目立たせたいかを相談しましょう。
二色の境界で樋まで色替えする案は、施工範囲が細かくなるため、塗り分け図と見積もりへ明記しておきたいところです。
軒天の明るさも比べる
屋根の裏側に見える軒天は、正面図だけでは見落としやすい部分です。
外壁の濃い面を増やす計画では、軒天を明るく残した案も並べ、玄関付近から見上げた印象を比べてみてください。
外壁の白と軒天の白を同じ名称で指定しても、面の向きや表面の模様が違えば、同じ見え方にはならない場合があります。
写真の白い軒天では、表面の凹凸と周囲の濃い部材との違いを見ていただけます。
小さな平らな見本だけでは分かりにくい、素材と陰影も含めた配色。
仕上がりを想像するときは、外壁二色の見本に軒天の候補も添え、真下から見る場所と道路から見る場所を分けて確認しましょう。
門まわりまで含めて確認する
家の写真を撮ると、外壁の前には門扉、塀、カーポート、植栽などが写り込みます。
これらを消したシミュレーションだけで二色を選ぶより、そのまま残した画像の方が、普段の帰宅時に近い比較になるでしょう。
塀も一緒に塗装するなら、外壁の明るい色に寄せる案と、別の落ち着いた色にする案を並べてみてください。
白い玄関まわりの壁、木調の門扉、その奥の濃色外壁が隣り合う写真です。
外壁の二色だけでなく、木の色も外観に参加していることが分かります。
同じ配色をそのままコピーするより、あなたの家で残す門扉やフェンスが、どの役割を持つかを考える材料にしてください。
敷地の外から全体を眺める時間をつくるだけでも、見本選びの視野を広げられるでしょう。
雨樋も軒天も、色を決める最後のおまけにはしたくありません。
外壁の二色を引き立てるのか、部材自体を見せるのか、役割を決めると話が具体的になりますよ。
ダブルトーンとは何が違うか
二色という共通点があるため、ツートンとダブルトーンは混同されがちです。
希望を伝える際は、家全体の塗り分けなのか、一枚の外壁材の表情なのかを分けて説明しましょう。
壁面の区分と凹凸の区分は別
ここまで説明したツートンは、主に建物の面や範囲ごとに色を変える考え方です。
対してダブルトーンと呼ばれる仕上げでは、サイディングの凹凸を利用して、目地側と表面側などを二色に見せる方法が検討されます。
一階をベージュ、二階をブラウンにする案と、一枚のレンガ調外壁の凹んだ部分と出っ張った部分を塗り分ける案は、同じ「二色」でも工事内容が違います。
その違いを知らずに見積もりを比べると、金額だけでは判断できません。
エスケー化研のエスケープレミアムTASAI工法も、サイディングの形状を生かす多彩仕上げとして案内されています。
ただし、製品固有の施工手順や選べる組み合わせを、どの塗料でも同じように行えると考えないでください。
| 比較項目 | 建物全体のツートン | 凹凸を生かす二色仕上げ |
|---|---|---|
| 分ける場所 | 階や出入りなどの壁面 | 外壁材表面の凹部と凸部など |
| 主に確認する資料 | 家全体の塗り分け図 | 同じ模様の塗装見本 |
| 決める内容 | 各面の色と境界 | 色の組み合わせと施工方法 |
| 注意したい点 | 側面への回り込み | 外壁材の形状や既存塗膜との適合 |
模様を残せる条件を見極める
凹凸を使う仕上げを望む場合でも、どんなサイディングでも同じ模様を再現できるわけではありません。
平らに近い外壁材と、深い溝のある外壁材では、色の出し方を同じに考えない方がよいでしょう。
補修跡や既存の色むらをどう扱うか、塗装できる状態なのかも、先に確認する必要があります。
既存の柄をそのまま残したいのか、別の二色で新しい柄に見せたいのかという希望も大切です。
透明なクリヤー塗装は、傷んだ柄を元に戻す方法ではありません。
私なら、単色、凹凸を生かす仕上げ、既存意匠を残す方法のうち、下地に合う選択肢だけを並べて比較します。
建物の上下を塗り分けながら一部に多彩仕上げを使う案も考えられますが、色と模様の両方が増える分、全体の見本が必要になるでしょう。
「ツートン一式」という見積もり表記だけで、ダブルトーンまで含むと判断しないでください。
壁のどこを、どの材料と手順で仕上げるのかを、写真や図と一緒に確認することが大切です。
見本と施工例で確かめる手順
候補が数案まで絞れたら、画面で眺める段階から、実際の家の前で確認する段階へ進みましょう。
ここで確かめる対象は、色そのものと二色の配置の両方です。
大判見本を屋外で並べる
日本ペイントは、壁の向きや時間帯による色の見え方の違いと、面積が変わることで色の印象が変化する点を説明しています。
画面の色が実際の塗装色と異なる場合もあるため、商品見本帳や実際の塗装見本を使うことが案内されている内容です。
こうした違いがある以上、「小さな見本より必ず一段濃くすればよい」といった決め方には頼らない方がよいでしょう。
出典:日本ペイント「戸建て塗り替えの塗料の選び方(カラー)」
私がおすすめする確認方法は、二色の大判見本を隣り合わせ、外壁に近い角度で見ることです。
机に寝かせた見本だけではなく、壁と同じように立てた状態でも確認してください。
日なたと日陰、午前と午後など、見比べる条件を変えれば、好みの範囲がどこまであるかを確かめやすくなります。
スマートフォンで記録するときは、見本の色番号を別に写し、写真の色だけを採用判断の根拠にしないようにしましょう。
候補を替えるたびに場所や時間を変えると比較しにくいため、同じ条件で並べる時間も設けたいところです。
シミュレーションは配置を比べる
カラーシミュレーションは、正面のどこを塗り分けるか、濃色の面をどのくらい見せるかを比較する道具として使うと便利です。
一枚だけ完成イメージをつくって決めるより、同じ写真で配色を入れ替えた案を見た方が、希望を言葉にできるでしょう。
たとえば色は同じまま上下を逆にする案、同じ位置で二色の明暗差だけを変える案なら、違いの理由を追いやすくなります。
一度に色も位置も艶も変えると、どの要素を気に入ったのか分かりにくいかもしれません。
画面の画像は質感や光沢、細かな影まで完全に再現するものではないので、色番号の確定は塗装見本と組み合わせて進めてください。
家の外観写真は、車や植栽が入った普段の見え方のものと、壁面を確認しやすいものがあると比較に役立ちます。
家族の好みを言葉にして残す
家族で意見が分かれたときは、「明るくしたい」「窓枠を目立たせたくない」など、色名以外の希望を書いてみましょう。
同じグレーを選んでいても、求める明るさが違うことがあります。
譲れない点と比較してもよい点を分けておくと、候補を無限に増やさずに済むでしょう。
採用案だけでなく、見送った案の理由も短く残しておくことをおすすめします。
施工例は家の形まで近いものを選ぶ
施工例を見るときは、好きな色の写真だけでなく、家の形が近い写真も探してください。
大きな切妻屋根の家と、屋根があまり見えない箱形の家では、屋根色が占める割合が異なります。
窓の大きさ、玄関の位置、ベランダの奥行きが近い例なら、塗り分け範囲をあなたの家へ当てはめやすいでしょう。
写真を見ながら「この濃い面の取り方が好き」「外壁より門扉との組み合わせが好き」と分けて話すと、仕上がりの希望が伝わります。
同じ色番号の施工例があっても、壁の材質や艶、撮影条件が同じとは限りません。
実例は候補を絞る材料にし、完成色を保証する見本としては扱わないことが大切です。
色と配置を別々に確かめる、小さな二段階。
画面で配色の方向を決め、見本で実際の色を確かめると、それぞれの得意なところを使えます。
「写真のこの雰囲気が好き」というお話も、十分なスタートになりますよ。
見積もりと着工前に決めること
色の打ち合わせを楽しむ一方で、施工範囲と費用の確認も進めておきましょう。
同じツートンという呼び方でも、境界の数や使用材料まで同じとは限りません。
二色だから料金も二倍ではない
ツートンの金額は、単純に単色の二倍として考えるものではありません。
同じ足場と同じ外壁面積でも、使う材料の種類、調色、塗り分けの細かさ、養生範囲などで費用の条件が変わります。
一つの角で分ける案と、窓ごとに細かな帯を入れる案では、確認する手間も違うでしょう。
一方、塗装範囲や補修量が異なる二つの見積もりを、色数の追加料金だけで比較しても判断はできません。
私なら、まず同じ補修内容と塗料で単色案を確認し、二色にした場合の変更点を説明してもらうようにします。
塗り分け費用を抑えるために必要な下地補修まで減らすことは、別の話です。
意匠の希望と、建物を保護するための工程は切り分けて考えましょう。
色番号と境界を図に残す
着工前には、採用するメーカー、製品名、正式な色番号、艶、塗装する面を一つの資料で追えるようにしておきたいところです。
「上は白、下は茶色」という口約束だけでは、似た色の中のどれなのかが残りません。
外壁二色のほか、雨樋、破風、軒天、門まわりも、塗るものと塗らないものを分けてください。
とくにベランダの側面や内側、建物の裏面、雨樋が境界をまたぐ部分は、図で示した方が誤解を減らせます。
家族の中で最終確認をする人と、施工会社側の連絡窓口も決めておくと安心でしょう。
色を変更した場合は、古い図のどこが変わったか分かるようにし、最終版の番号や日付をそろえます。
小さな見本、画面、口頭の説明が別々のまま進まないための、最後のひと手間です。
| 着工前の確認項目 | 残したい内容 |
|---|---|
| 外壁の二色 | メーカー・製品名・色番号・艶 |
| 塗り分け範囲 | 正面・側面・裏面の境界と回り込み |
| 付帯部 | 雨樋・軒天・破風などの色と施工範囲 |
| 追加や変更 | 追加費用の対象、変更できる時点 |
| 完成時の確認 | 採用図と仕上がりを照合する方法 |
完成時は色と施工範囲を照合する
工事が終わったら、記録した塗り分け図と仕上がりを照合してください。
離れた位置で外観全体を見る確認と、近くで境界や付帯部を見る確認を分けると、見落としを減らせるでしょう。
足場が必要な位置は自分で登らず、施工写真や担当者の説明で確認する方法を選びます。
色の見え方に違和感があれば、「図と違う位置なのか」「光の当たり方なのか」「色番号の取り違えなのか」を分けて伝えてください。
気になる点を写真だけで判断しきれない場合もあるので、撮影位置と時間を添えると状況が共有しやすくなります。
印象の話と施工範囲の話を混ぜず、一つずつ確かめることが大切です。
色見本や外壁材のサンプルを見ながら相談したい方は、アップリメイクの葵店・駿河店ショールーム案内もご覧ください。
お住まいの写真と「残したい色」が分かる資料があると、配色の相談を具体的に進めやすくなります。
色の希望がまだ決まっていなくても大丈夫です。
好きな施工例と、今のお住まいで変えたくない部分を教えていただければ、比較する順番を一緒に考えられますよ。
ツートン外壁のよくある質問
最後に、二色の塗り分けを検討するときに迷いやすい点を確認しておきましょう。
費用や見え方は家ごとの条件を踏まえて考えることが大切です。
Q1. ツートンは必ず上下で分けますか?
A. 上下に分ける必要はありません。
建物の凹凸、玄関、ベランダなどを使う案も選択肢です。
窓や壁の角との関係を見ながら、側面まで自然につながる境界を決めましょう。
Q2. ベランダだけ違う色にできますか?
A. 外壁材の状態と施工方法が適合すれば、ベランダの壁面をアクセントにする案を検討できます。
正面だけか、側面や内側まで含めるかを図で確かめてください。
手すりや下側の天井は別の部位として色と施工範囲を決めると、希望が伝わりやすいでしょう。
Q3. ブラウンのツートンは古く見えますか?
A. ブラウンという色名だけで古く見えるとは決まりません。
赤みや濃さ、合わせるベージュの色味、窓枠や屋根との関係によって印象は変わります。
明るさと色味を別々に比べ、家全体で納得できる組み合わせを選んでください。
Q4. 二色塗りは料金が大きく上がりますか?
A. 色数だけで追加額を判断することはできません。
境界の細かさ、材料、調色、施工範囲などの条件をそろえた比較が必要です。
見積もりでは単色案から何が増えるのかを確認しましょう。
Q5. ダブルトーンも同じ工事ですか?
A. 同じ工事とは限りません。
建物の面ごとに分けるツートンと、サイディングの凹凸などを二色に仕上げる方法は、確認する下地条件や作業内容が異なります。
完成イメージを写真や見本で共有してから、対応する工法を選んでください。
あなたの家に合う二色を見つける
外壁塗装のツートンは、好きな二色を選ぶだけでなく、建物のどこで分けるかまで考えると、希望の外観へ近づけやすくなります。
階の境界や凹凸を生かし、屋根、窓枠、玄関を含めた色のまとまりを確認することが大切です。
完成写真の色をそのまま正解にするのではなく、塗り分け方は家の写真で、実際の色は大判見本で確かめてください。
色数を増やす前に、残したい外観の魅力を見つけること。
そこから始めれば、ツートンにする範囲と、あえて変えない範囲の両方を選べるでしょう。
アップリメイクでは、外壁や屋根の状態を確認したうえで、必要な補修と塗装のご相談をお受けしています。
「二色にしたいけれど、どこで分けたらよいか分からない」という段階から、あなたの家の写真を見ながらお話ししましょう。




