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塗料・色選び

外壁塗装は水性と油性どちらが良い?耐久性・臭い・用途を比較

こんにちは。

アップリメイクの齋藤直樹です。

「臭いを抑えたいから水性にしたいけれど、油性のほうが長持ちするなら迷う」という場面では、まず比べる順番を変えてみてください。

外壁塗装では、水性か油性かという名前だけで、耐久性の優劣は決まりません。

同じ水性でも製品の設計は異なり、外壁に向くものと、別の用途を想定したものがあります。

あなたの家の下地に適合しているか、どんな下塗りと組み合わせるかまで見て、初めて候補を比べられるわけです。

もう一つ気にしたいのが、外壁以外の作業。

壁の仕上げに水性塗料を使っても、下塗りや雨樋などの付帯部では別の材料を使う場合があるんですね。

この記事では、耐久性、臭い、塗る場所、工事中の暮らしを一緒に考えながら、納得できる塗装仕様の選び方をお話しします。

記事のポイント

  • 水性と油性の違いを耐久性と切り離して見る方法
  • 外壁と金属部などで塗料を選び分ける理由
  • 臭いと有機溶剤への配慮を工事全体で確認する方法
  • 製品名と下塗りまで分かる見積もりの比較手順

水性と油性は何が違うのか

最初に、塗料の呼び方を確かめておくと、営業担当者からの説明も理解しやすくなります。

主な違いは塗料を扱う液体

水性塗料は、水を主な媒体として樹脂などを配合した塗料です。

ここでいう媒体とは、塗料を塗れる状態で扱うための液体だと考えると分かりやすいでしょう。

対して溶剤形塗料は、有機溶剤を使うタイプで、指定のシンナーなどで塗りやすい状態に調整する製品があります。

住宅の塗り替えでは、この溶剤形をまとめて「油性」と呼ぶことが多いんですね。

本記事でも、昔ながらの乾性油を使う塗料だけを指すのではなく、外壁塗装の比較で使われる油性という呼び方で説明します。

大切なのは、缶に入っている間の液体の性質と、乾いた後の塗膜の性能を混同しないことです。

樹脂の種類とは別の分類

シリコンやフッ素は、主に塗膜の性能に関わる樹脂の分類です。

水性と油性は別の切り口なので、「水性かシリコンか」という二択にはなりません。

水性のシリコン塗料と溶剤形のシリコン塗料を比較するように、両方の分類を組み合わせて読み取ります。

加えて、紫外線による劣化を抑える技術、汚れへの配慮、艶の設定なども製品ごとの確認事項でしょう。

耐久性を求めるときは、「油性」という表示より、候補となる製品そのものの性能を見る順番が自然です。

製品名が省かれたままでは、その違いを追いかけられません。

一液と二液も別に確かめる

一液形は主剤だけで使うタイプ、二液形は主剤と硬化剤を所定の条件で混ぜて使うタイプです。

二液形では混合後に使用できる時間などの管理も必要となり、施工担当者の扱い方が仕上がりに関わります。

ただし、二液ならどんな外壁にも使える、一液なら耐久性が足りないという判定はできません。

選ぶ基準は、既存の塗膜や素材に対して、必要な付着性と性能を備えた仕様かどうかです。

見積書には水性・溶剤形に加え、一液・二液の区分も書いてもらいましょう。

あなたが混ぜ方を覚える必要はなく、使用する製品と施工方法が結び付いているかを把握できれば十分ですよ。

写真は外壁塗料を準備する場面で、水性・溶剤形や一液・二液の区分は、写真の印象ではなく製品情報で確認してください。

サイディング外壁塗装用の塗料を準備する職人

外壁塗料を準備する職人(清水区上清水町 M様邸)

「油性」「シリコン」「二液形」は、同じ列に並ぶ順位表ではありません。

耐久性は製品と施工で比べる

ここでは、水性への不安と油性への期待をいったん分けて、塗膜が長く役割を果たす条件を見ていきましょう。

油性なら長持ちとは限らない

一般的な水性と溶剤形の比較について、エスケー化研は臭気や施工温度の違いを挙げつつ、性能に大きな差はないと説明しています。

これは「すべての製品が同じ寿命」という意味ではなく、水性という区分だけで耐久性不足と扱う必要はない、という読み方です。

比較するなら、使用する部位、樹脂の種類、求める機能が近い製品を候補にしてください。

水性の高耐候仕様と、用途や設計が異なる溶剤形の塗料を比べても、液体の種類だけが原因の差とはいえません。

年数の表示を見るときも、期待耐用年数と保証期間は別物と捉えたいところです。

施工された家の方角や下地の状態まで同じになるわけではないため、表示年数をそのまま無補修期間に置き換えないでおきましょう。

乾いた水性塗膜は雨で溶けるのか

水性と聞いて、雨が降るたびに塗料が流れてしまう姿を想像するかもしれません。

外壁用の水性塗料は、適切な乾燥過程で樹脂が一体化するなどして、外壁を保護する塗膜をつくる設計です。

正しく塗膜ができた後まで、水を加えれば塗る前の状態へ戻るという話ではありません。

反対に、十分な塗膜形成に至る前の雨や結露には注意が必要になります。

完成後の耐水性と、施工直後に濡らしてよいかは、分けて考えてください。

この区別が付くと、水性を選ぶ不安を減らしながら、乾燥待ちの大切さも理解できるでしょう。

年数だけでなく施工条件を見る

塗料の性能を生かすには、剥がれかけた旧塗膜や汚れを残さず、必要な補修を済ませたうえで、指定の下塗りを組み合わせます。

塗布量や塗り重ねの時間も、その製品の仕様に合わせることが前提です。

高価な油性塗料を選んでも、この前提を飛ばしてよいことにはなりません。

水性を選んだ場合も同様で、材料名が良ければ施工管理を省けるわけではないんですね。

見積もりの段階で、下塗りから上塗りまでの製品名と、どの劣化を補修するのかを確認しましょう。

耐久性の説明が材料の宣伝だけで終わらないかどうかが、話を聞くときの着眼点です。

出典:エスケー化研「塗料の性能について」。

私なら、「油性だから長持ちします」という説明だけで決めず、この壁にその製品を選ぶ理由まで聞いてから比較します。

比較表で確認する選び方

次の表は勝ち負けを決めるものではなく、見積もりで何を比べればよいかを示したものです。

比較する項目 水性塗料を見るとき 油性・溶剤形塗料を見るとき
耐久性 樹脂や製品設計、適用下地を確認 溶剤形という名称だけで長寿命と判断しない
臭いへの配慮 低臭でも無臭とは限らない 使用場所、作業日、周辺への配慮を確認
施工できる条件 低温、湿気、乾燥待ちを仕様に照合 低温でも製品の適用条件を満たす必要がある
古い塗膜との相性 下塗りを含む塗り替え仕様を確認 溶剤による旧塗膜への影響も確認
塗る場所 外壁用、金属部用などの用途を確認 外壁と付帯部を同じ製品で済ませない
工事費用 施工範囲と補修条件をそろえて比較 「油性だから高い」で内訳を省略しない

家全体を一種類でそろえない

外壁、破風板、雨樋、水切りでは、素材や表面の仕上げが異なることがあります。

壁に合う塗料が見つかったからといって、ほかの部分にもそのまま使えるとは限りません。

たとえば、外壁は臭いを抑えやすい水性を選び、金属部は防錆下塗りと適合する別の上塗りで仕上げる考え方です。

その別の上塗りを水性にするか溶剤形にするかは、製品の適用下地と施工条件から判断します。

大事なのは、「家全体が水性」という響きより、部位ごとに必要な性能を満たしていることでしょう。

外壁の契約書だけでなく、付帯部の仕様も同じタイミングで見せてもらってください。

優先条件を具体的に伝える

「できれば臭わないものがよい」という希望は、もちろん伝えて大丈夫です。

そこから一歩進めて、昼間も在宅する、隣家との距離が近い、家族が臭いを苦手にしているなど、生活上の条件を知らせてください。

そうすると、塗料候補だけでなく、塗る順番や作業時間の相談にもつなげられます。

一方で、臭いを避けるためだけに、下地に合わない材料へ変更するのは本末転倒でしょう。

必要な性能を満たす候補の中で、できる配慮を一つずつ詰めていく考え方です。

施工が始まってから変更するより、現地調査で共有したほうが検討の余地を持てますよ。

外壁と付帯部で用途を見分ける

塗りやすそうな面でも、実際には下地や古い仕上げの確認が必要なので、場所ごとの違いを押さえておきます。

サイディングやモルタルの外壁

サイディング外壁では、表面の仕上げ、チョーキング、目地の傷みなどを確認して塗装仕様を組み立てます。

工場で施された特殊な表面処理がある場合、一般的な塗り替えと同じ下塗りでは対応できないことがあるためです。

モルタルでは、ひび割れや既存の仕上げ材の状態も見逃せません。

水性と油性を決める前に、下地の種類と劣化に合う補修・下塗りが必要でしょう。

ALCなどの外壁でも、目地や防水上の納まりを含め、建物の仕様に応じた検討が出発点です。

どの素材も「水性なら安心」「油性で覆えば解決」と一括りにはできないので、現地写真を見ながら説明を受けてください。

水切りや庇などの金属部分

金属部分では、錆の状態、付着物、旧塗膜、金属の種類によって下地処理や下塗りを選びます。

窓上の庇表面を研磨してケレン清掃する様子

庇表面をケレン清掃(清水区上清水町 M様邸)

鉄部用の水性塗料もあるため、金属だから油性しか使えないという理解は正確ではありません。

とはいえ、外壁用の水性塗料をそのまま金属に塗れるという意味でもないんですね。

防錆性能を担う下塗りと、仕上げの上塗りが、対象となる金属に適合するかをセットで見ましょう。

穴が開いていたり、部材の欠損があったりすれば、塗るだけでは対応できない場合もあります。

塗料を選ぶ相談と、部材を補修・交換する相談を分けることが必要です。

破風板は素材から確認する

破風板は屋根の端にある部分ですが、見た目が似ていても使われている材料は同じとは限りません。

表面の剥がれだけを見て木部用塗料と決めつけず、実際の素材と古い仕上げを確かめます。

こちらは、破風板への下塗り作業を示す施工写真です。

写真だけから、使っている塗料が水性か油性か、どの商品かまでは判断できない点に気を付けてください。

破風板に下塗り材を塗布している塗装作業の様子

破風板に下塗り材を丁寧に塗布

仕上げの色に隠れる下塗りも、施工記録として残したい工程。

見積書で下塗りが省略されていれば、不要なのか、別項目に含まれているのかを聞いておきましょう。

必要な工程を明らかにしておくことは、完成後に見えない部分の行き違いを減らすためにも役立ちます。

配管カバーや樹脂部の注意点

付帯部には金属以外の素材もあるので、外壁の塗料を流用せず、それぞれの扱い方を決めておきたいところです。

樹脂部は塗れる範囲を確かめる

雨樋や配管カバーなどの樹脂製品は、素材、劣化の程度、既存の表面状態によって塗装の可否を検討します。

変形や割れが進んだ部材を、塗料で元の状態へ戻すことはできません。

塗装で保護や美観の回復を図る部分と、交換が適切な部分を現地で分ける必要があるんですね。

候補となる塗料の説明に、対象の樹脂や部材が適用下地として含まれるかも確認しましょう。

溶剤形なら何にでも密着するという判断を避け、必要に応じて下地処理や試し塗りの方法を決めます。

この段階の検討を飛ばすと、水性か油性か以前の問題が残ってしまうでしょう。

塗装する部品と設備を分ける

次の写真は、エアコン配管カバーの塗装に関する施工写真です。

外壁に付くカバーを仕上げることと、エアコンの機器本体や吸排気に関わる部分へ塗料を付けることは、別に考えてください。

外壁に取り付けられたエアコン配管カバーを塗装している様子

外壁の色に合わせてエアコン配管カバーを塗装

養生や作業のために設備が使えない時間があるなら、使用を止める範囲と再開するタイミングを事前に共有します。

室外機の吸込み口・吹出し口を塞いだまま運転したり、給湯器の吸排気口を塞いだりするような自己判断は避けたいところです。

設備をいつ使えるかは、当日の作業と養生の状態を施工担当者に確認してからにしましょう。

臭い対策を考えるときも、換気や設備の安全な使用を犠牲にする方法は取りません。

壁だけの見積もりでは見えにくいのが、付帯部の材料と作業予定なんですね。

古い塗膜との相性も調べる

塗り替えは新品の板へ塗る工事とは違い、今残っている塗膜の上に新しい工程を重ねるため、以前の施工内容も手がかりになります。

油性の上に水性は塗れるのか

以前に溶剤形の塗料で仕上げた外壁でも、適切な下塗りを含む仕様で水性塗料へ塗り替える選択肢があります。

前掲のエスケー化研のFAQでも、下塗りを行う考え方を確認できますね。

ただし、古い塗膜が剥がれかけている場合まで、下塗りだけで健全な状態へ戻るわけではありません。

今の塗膜が下地に付いているか、浮きや脆くなった部分がないかを先に見ておきましょう。

必要な除去や補修を経て、選んだ上塗りに適合する下塗りを使うのが基本です。

前回が油性だったことだけを理由に、今回も必ず油性にする必要はないんですね。

水性の上に油性を塗る場合

逆の組み合わせでは、溶剤が旧塗膜へ影響し、膨れやちぢみなどを起こす可能性が示されています。

すべての組み合わせで起こるとは限りませんが、確認せずに全面を塗り始めるのは避けたいところです。

施工担当者が既存の塗膜を調べ、必要に応じて試し塗りを行い、塗り替え仕様の適合を見極めます。

表面が一見きれいだからといって、溶剤への反応まで分かるわけではありません。

「水性より油性へ格上げする」という説明ではなく、現在の壁に支障なく施工できるかを聞いてください。

ここで見たいのは、高級感のある呼び名よりも、相性を確認した根拠でしょう。

前回の資料が残っていないとき

古い契約書や工事写真、塗料名の記録があれば、現地調査の際に見せてください。

資料がなくても調査はできますが、塗料の種類を色や臭いの記憶だけで決めつけることはしません。

不明な部分は不明として扱い、観察や必要な確認を行ってから施工方法を決めます。

今回の工事では、部位別の製品名と施工記録を保管し、次の塗り替えに引き継げるようにしましょう。

臭いへの配慮は工事全体で考える

水性を選ぶ利点を生かすためにも、使う材料だけでなく、生活する場所と作業の予定を一緒に確認します。

水性でも無臭とは言い切れない

水性塗料は溶剤形より臭気を抑えやすい傾向がありますが、水しか入っていないという意味ではありません。

臭いの感じ方にも個人差があるので、水性という表示だけで誰にとっても気にならないと約束するのは難しいでしょう。

低臭という説明と、無臭、成分の放散がゼロという説明は、同じではないんですね。

あなたや同居する家族が気になる条件を伝え、候補の製品について施工会社が仕様や安全データシートを確認できるようにします。

においを直接かいで安全性を判断したり、缶の中身を自分で試したりする必要はありません。

心配を遠慮せずに共有し、できる対応と限界を契約前に把握しておきましょう。

下塗りや付帯部の材料も確認

外壁の上塗りが水性でも、下塗り、金属部、防水や補修の関連作業まで、同じ材料になるとは限りません。

写真は窓まわりのシーリング用プライマーを塗る工程で、外壁の上塗りとは別の材料を確認する例です。

窓サッシまわりにシーリング用プライマーを塗布している様子

窓サッシまわりへのシーリング用プライマー塗布

そこで、「外壁は水性です」という回答だけで終わらず、ほかにどんな材料を使うかを尋ねてください。

臭いへの配慮が必要な工程が分かれば、その日の在宅や洗濯の予定も考えやすくなります。

上塗りの名前だけでなく、塗装範囲ごとの材料表をもらうことが実務的でしょう。

材料の変更が生じた際も、代替品の名前と変更理由を施工前に伝えてもらう約束があると安心です。

単に「同等品」とするのではなく、用途と配慮事項を再確認できるようにしてください。

家族と近隣に作業予定を共有

隣家の窓や給気口が近い場所では、作業位置と周囲の暮らしを見ながら配慮の方法を検討します。

窓の開閉や洗濯物についての連絡は、材料の選定と別に必要となる場合があるためです。

在宅勤務や小さなお子さんの生活時間など、避けたい作業時間があれば早めに伝えましょう。

もっとも、天候によって工程が動くので、一度決めた日付だけを頼りにしないほうがよいでしょう。

予定が変わったときの連絡先と、その日の作業内容を知らせる方法まで決めておきます。

臭いを抑える材料と、状況が伝わる連絡体制の両方がそろってこその配慮です。

「水性だから生活への影響は一切ありません」という説明ではなく、使用材料と工程に応じた具体的な対応を確かめてください。

ナフサと有機溶剤の意味

材料名の説明でナフサやシンナーという言葉が出てきたら、塗膜の種類とは別の情報として読み取っていきましょう。

ナフサは耐久性の等級ではない

ナフサという言葉は、塗料の樹脂グレードを表すものではありません。

塗料の分野では、ソルベントナフサのように、溶剤の名称として資料へ記載される場合があります。

たとえば有機溶剤メーカーの三協化学は、ソルベントナフサの製品について、用途の一つに塗料・インキ溶剤を挙げています。

だからといって、すべての油性外壁塗料に同じ溶剤が同じ割合で含まれる、という話にはなりません。

名称が似ていても個々の製品の性状は違うので、特定の材料について知りたいときは、その製品の資料を対象にしてください。

「ナフサ入りだから長寿命」という判断につなげないことが大切です。

出典:三協化学「ソルベントナフサ中沸点#100」の用途・安全データシート掲載情報。

シンナーを自己判断で選ばない

塗料を薄める液体は、その製品に指定されたものを使用する必要があります。

同じような臭いがするから、市販の別の溶剤でもよい、という扱いはできません。

ガソリンや灯油などの燃料を代わりに使うことも避けてください。

水性塗料についても、薄める量を自由に増やせば塗りやすく、経済的になるわけではないんですね。

指定を外れた希釈は塗膜の形成や仕上がりに支障を招くため、材料の調整は施工仕様に沿って管理します。

見積もりの比較では、希釈方法を細かく指示するより、施工会社が指定材料と規定を守る体制かを確かめましょう。

安全データシートを何に使うか

安全データシートは、SDSとも呼ばれる、化学製品の性質や取扱上の注意などを確認するための資料です。

塗装後の外壁が何年持つかを保証する書類ではなく、カタログや施工仕様書とは役割が異なります。

「有機溶剤」と書いてあるかどうかだけで一律に判断せず、使う製品に対応する資料を施工会社へ提示してもらってください。

別の商品や単体溶剤のSDSを、あなたの家に塗る塗料そのもののSDSとして扱わないことも必要でしょう。

主剤と硬化剤で資料が分かれている製品なら、それぞれの情報を確認することになります。

材料を選ぶ場面でも、名前の印象より製品単位の確認。

臭いの不安があるなら、塗る材料の名前と、使う場所・日程をセットで聞いておくと、打ち合わせがぐっと具体的になりますよ。

天候と乾燥時間にも違いがある

水性か油性かを選んだ後も、実際に塗ってよい日と塗り重ねられる時間は、現場の条件で判断する必要があります。

冬でも油性なら塗れるとは限らない

水性塗料では、低温によって適切な塗膜形成が難しくなるため、製品が定める施工温度を守ります。

そのため寒い時期に溶剤形が候補になることはありますが、どんな低温でも施工できるわけではありません。

溶剤形にも製品ごとの条件があり、壁に結露している場合などは別の問題として扱う必要があるんですね。

「冬だから油性」という決め方より、その材料をその日の壁に施工できるかを確かめることが先です。

朝の冷え込みや夕方の温度低下も含め、作業する時間帯を検討しましょう。

暦の上の季節だけでは、壁面の状態まで分かりません。

表面の乾きと塗り重ねを分ける

触ったときに表面が乾いて感じられても、すぐ次の工程に進めるとは限りません。

指触乾燥、塗り重ねができる時間、使用上の支障がなくなる状態などは、同じ基準ではないためです。

カタログに乾燥時間が示されている場合も、温度などの条件と一緒に読み取ります。

湿気が多い日や日陰の面では、予定表だけに合わせず、実際の状態を確認したいところでしょう。

外壁が濡れているのに「油性だから大丈夫」と塗る判断はしないでください。

工程が少し延びても、必要な乾燥を待つことを契約時点で共有しておくと、工事中の認識がそろいます。

夏の暑さや急な雨も考慮する

夏は気温が高いから何でも早く進む、という単純な話でもありません。

日射で熱くなった壁面や風の影響などを見ながら、製品に合う施工条件を確保する必要があります。

急な雨が見込まれる場面では、塗装直後の塗膜が影響を受けないかを考えて作業を判断します。

雨がやんだ後も、時計だけで再開時刻を決めず、壁の乾きと天候を見たいところです。

天気の都合で作業日が変わること自体を、施工会社の不手際と決めつける必要はありません。

中止や再開の理由を説明してもらい、品質のために必要な待ち時間かどうかを確認しましょう。

費用は同じ施工範囲で比べる

水性と油性の価格差を知りたいときほど、塗料以外の条件をそろえないと、何にお金がかかっているか見えにくくなります。

水性だから必ず安いわけではない

工事費用は、塗料の製品、外壁の面積、足場、下地補修、付帯部などの組み合わせで決まります。

水性の高機能な製品と、別の性能の溶剤形製品では、単純な材料区分だけの比較になりません。

加えて、外壁だけの見積もりと、目地の補修や雨樋まで含む見積もりを比べれば、工事範囲による差が混ざります。

「油性へ変更するといくら増えるか」と聞く際は、材料だけの変更なのか、下塗りや施工内容も変わるのかを示してもらってください。

増額の理由が分かれば、その差額を払う価値が自宅の条件にあるか判断しやすいでしょう。

金額が大きいか小さいかだけでなく、何を追加する見積もりなのかが出発点です。

見積書へ残したい項目

口頭では丁寧な説明でも、書類に「外壁塗装一式」としか書かれていなければ、あとから内容を確認しにくくなります。

次の項目を見積もりや仕様書に残してもらい、候補同士を同じ条件で見比べましょう。

確認項目 書類で分かるようにしたい内容
外壁の仕上げ メーカー、製品名、水性・溶剤形、一液・二液
下塗り 製品名と、現在の外壁へ使う理由
下地補修 ひび割れ、剥がれ、目地などの施工範囲
付帯部 部位ごとの材料と、塗る部分・塗らない部分
施工条件 塗り回数、塗布量、乾燥待ちの管理方法
暮らしへの配慮 臭いに関わる工程、作業連絡、設備の使用予定
変更と保証 材料変更時の説明、保証の対象と対象外

この表は、すべてを同じ一枚の見積書へ詰め込むためのものではありません。

別紙の仕様書や工程表でも、契約内容と対応付けて確かめられれば大丈夫です。

説明と書類が一致している状態をつくることを優先してください。

次の塗り替えまで見通す

今回の工事費だけでなく、今後どのくらい住む予定か、屋根や目地の補修と時期を合わせられるかも考えておきたいところです。

外壁の上塗りだけ長寿命でも、ほかの部位の傷みが先に進めば、別の工事を検討する場合があります。

水性と油性の違いだけに注目せず、建物全体の修繕予定に合う仕様を選びましょう。

見積もりが複数あるときは、現地診断で分かった傷みと、それぞれの工事内容を一つずつ照合します。

価格表は予算をつかむ参考になりますが、個別の家にそのまま当てはまる確定額ではありません。

アップリメイクの外壁塗装の工事メニューと参考料金でも、プランの費用感を確認できます。

あなたの条件に合わせる相談手順

最後に、材料の名称を覚えるだけで終わらず、実際の打ち合わせで使える順番に落とし込んでみましょう。

臭いを優先したい場合

臭いへの配慮を優先するなら、外壁で使える水性製品があるかに加え、下塗りや付帯部の候補も確認します。

家全体を同じ製品に統一するのではなく、必要な性能を保ちながら配慮できる範囲を探すわけです。

どうしても別の材料が必要な工程では、作業予定と生活の予定を調整できないか相談してください。

在宅を続けるかどうかも、材料名一つで決めるより、作業場所や家族の事情を合わせて検討するほうが具体的でしょう。

「水性に変更すれば全部解決」ではなく、あなたの暮らしに合わせた工事計画として話を進めます。

古い塗膜が分からない場合

前回の材料が不明な家では、水性と油性の候補を先に一つへ絞り込まないほうがよいでしょう。

現地で既存の塗膜や下地の状態を確認し、必要な処理を見極めてから、適合する製品を提案します。

分からないことを無理に断定せず、どう確認するかを説明してもらってください。

外壁の傷みが著しければ、塗料の比較に入る前に、補修や部材交換の必要性を検討する場面もあります。

長持ちの近道は、合わない材料を上から重ねないことです。

診断で確認したいことを共有

アップリメイクへ相談する際は、臭いへの希望、前回の塗装時期、分かる範囲の製品名、気になる傷みを知らせてください。

資料がそろっていなくても、確認できたことから話を進めて大丈夫です。

現地の状態を見ながら、外壁と付帯部それぞれに合う仕様、費用、施工中の配慮を検討します。

塗料の区分だけで判断せず、診断結果と提案内容を見てから比較しましょう。

塗料名を選ぶ前に、自宅へ使える仕様を確かめることが、納得できる塗り替えの第一歩です。

外壁・屋根の無料診断で、塗料の相性と工事の配慮を相談する

私は、水性か油性かを先に決めて家を当てはめるより、家の状態から使える仕様を選び、その中で希望に近づける考え方を大切にしたいですね。

水性と油性の外壁塗装FAQ

相談前に残りやすい疑問について、材料の選び方と工事中の注意点を分けてお答えします。

Q1. 水性塗料は雨で流れませんか?

A. 外壁用の水性塗料が適切に乾燥して塗膜を形成した後は、雨で塗る前の状態に戻るというものではありません。

ただし、施工直後など十分な塗膜形成に至っていない段階では、雨や結露への注意が必要です。

水性を避ける理由にするより、製品の仕様に沿って乾燥を待つ工程になっているかを確認しましょう。

Q2. 油性のほうが長持ちしますか?

A. 油性という区分だけで、水性より必ず長持ちすると判断することはできません。

樹脂、製品設計、下地との相性、施工条件を含めて比べる必要があります。

候補の製品名と下塗りをそろえて確認し、期待耐用年数と保証期間も別に見てください。

Q3. 水性なら臭いは出ませんか?

A. 臭気を抑えやすい傾向はありますが、無臭を約束するものではありません。

下塗りや付帯部で別の材料を使う場合もあるので、工事全体の使用材料と作業日を確認しましょう。

家族や近隣の生活条件を伝えることで、材料だけでなく作業の進め方も相談できます。

Q4. 前回の油性から水性へ変えられる?

A. 適切な下地処理と下塗りを含む仕様で、変更できる場合があります。

古い塗膜の剥がれや浮きまで下塗りだけで解決するわけではないため、現在の状態を確かめることが先です。

前回の見積書や施工記録があれば、調査の際に見せてください。

Q5. ナフサ入りは高耐久の塗料ですか?

A. ナフサは耐久性の等級ではなく、資料上ではソルベントナフサなどの溶剤名として出てくる場合があります。

その名称だけで長持ちする塗料かどうかは分かりません。

製品性能はカタログと施工仕様で、取扱上の注意はその製品に対応するSDSで確かめましょう。

水性か油性かより家に合う仕様を

外壁塗装の水性と油性は、耐久性の勝ち負けを名前だけで決められる関係ではありません。

製品ごとの性能と下地への適合を確かめ、外壁・下塗り・付帯部まで含めて選ぶことが大切です。

臭いへの希望があるなら、上塗りだけではなく、工事全体で使う材料と日程も見ておきましょう。

油性へ変えれば古い塗膜の傷みを補える、水性なら生活への配慮は不要、といった近道はありません。

あなたの家へ無理なく施工でき、暮らしの条件にも配慮した組み合わせ。

その候補を現地診断で絞り込み、費用と工事内容を見比べてから決めてください。

アップリメイクでは、外壁・屋根の状態を確認する無料診断から、塗り替えのご相談を受け付けています。

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株式会社アップリメイクの代表取締役社長の斎藤直樹

斎藤直樹

株式会社アップリメイク代表取締役の斎藤直樹です。元塗装職人として培った現場経験と、1級塗装技能士(建築塗装作業)などの専門知識を生かし、建物の状態やご予算に合った、分かりやすく誠実なご提案を大切にしています。 塗装の仕事が大好きで、地元・静岡のお客様に「アップリメイクに頼んでよかった」と笑顔になっていただくことが何よりの喜びです。外壁塗装・屋根工事の施工事例や、住まいを長持ちさせるための情報を発信しています。 主な保有資格:1級塗装技能士(建築塗装作業)・2級建築施工管理技士・有機溶剤作業主任者技能講習修了・危険物取扱者 乙種第4類 ほか

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